コラム

2人乗りのブランコで協調性を育もう

ブランコといえば、きっと誰もが子ども時代に親しんだ公園遊具のひとつではないでしょうか。思い切り足を踏み込んで、空に向かってブランコを漕ぎ出すときの浮遊感やスリルは、なんとも爽快で心地よいものです。
近頃では、2人以上で安全に遊べるよう設計された新しいタイプのブランコが登場し、子どもたちの遊びの幅が広がっています。また、子どもの協調性を育むうえでも、複数で遊べる遊具が注目されています。今回は、特に「2人乗りブランコ」と子どもの協調性について注目します。

スリル満点で楽しい!その一方で危険もいっぱい

子どもにとってブランコは、スリル満点で冒険心をくすぐられる遊具です。上手に漕げるようになればなるほど、もっと高いところまで漕いでみたくなります。高いところまで漕げるようになれば、身体に感じるスピードも爽快感もアップして、自分の身体が空にふわりと浮かび上がるような感覚を楽しめるのがブランコの醍醐味ともいえるでしょう。
そうした楽しさの反面、子どもたちは漕ぐことに夢中になり、正しく安全に乗ることがおろそかになってしまうことがあります。友達とブランコを漕ぐ高さや速さを競うのも楽しい経験ですが、ブランコから落下した際に、座面で頭を打つといった事故も発生していることから、スリルと危険は背中合わせともいえます。

2人乗りブランコで遊びながら学ぶ

遊具は子どもたちの運動能力とともに創意工夫する力を育む助けとなります。「より安全で、より自由な発想で楽しめる遊具がほしい」という親たちの声もあり、新しいタイプの遊具が注目されています。2人乗りブランコもそうした新しい遊具のひとつです。

安全なブランコの登場

従来型のブランコに並んで、親世代が見たことのないような新しいタイプのブランコが設置されている公園が増えています。例えば、ブランコの座面が板状ではなく、背もたれやストッパーのついたイス型になったベビーブランコは、かなり一般的になってきました。お座りができても姿勢の安定しないベビーから3歳くらいまでの幼児が、安全にブランコの浮遊感を楽しむことができる新型ブランコです。

ベビーブランコ

成長に合わせてストッパーや背もたれが取り外しできるので、長く楽しめるベビーブランコ。

2人乗りブランコが育む協調性

もう少し大きな子どもたちには、2人乗り(または複数乗り)のできるブランコが人気です。2人乗りのブランコは、座面部分がネット状になっていたり、タイヤになっていたりと、座面がやわらかく面積が広くなるよう工夫して設計されています。子どもたちは対面に座ったり、横並びに座ったり、ときには立ち上がったりしてブランコを漕ぎます。タイミングを合わせて漕ぐことで、スピードがアップするので、難しさも楽しさも倍増します。そうした点から、2人ブランコでは友達と遊ぶ楽しさを通して、次のような協調性を育むことが期待できます。

2人乗りブランコで育まれる協調性とは

2人乗りブランコで遊ぶことで、子どもたちには具体的にどのような変化があるのでしょうか?

●友達と協力する心が生まれる

2人乗りブランコでは、友達同士で力の入れ具合やタイミングを相談したり、掛け声をかけあったり、座る場所を譲り合ったりといった多くの場面で、友達との協力が必要です。

●相手の気持ちを思いやる心が生まれる

自分で高さや速さを調整する1人乗りのブランコと異なり、2人以上で楽しむブランコは常に相手の気持ちを考える場面があります。例えば、同じ速さでも「楽しい」と感じる子もいれば、「怖い」と感じる子もいます。また、三半規管が敏感でブランコでも酔ってしまう子がいるかもしれません。友達の反応に気づき、相手の気持ちを理解し、思いやる心を身に付けることにつながります。

ブランコ遊びの注意事項

いくら新型の遊具が安全設計だからといっても、守るべき約束ごとを子どもたちが理解する必要があります。
「きちんと順番を待つ」、「危険な漕ぎ方をしない」、「降りるときはブランコを止めておく」などのルールを守る点でも上記に記した協調性が必要となってきます。

2人乗りブランコのある公園へ出かけよう

せっかく公園遊びをするのなら、ひとりで遊ぶのも楽しいけれど、友達と一緒ならもっと楽しいことでしょう。1人乗りブランコでの2人乗りは危険ですが、2人乗りブランコなら安全に楽しめます。新型遊具を設置する公園も徐々に増えているため、近くの公園にない場合には、いつもとは違う公園に足を伸ばしてみるのもいいですね。2人乗りのブランコを見つけたら、ぜひトライして、楽しみながら子どもの協調性を育むきっかけ作りにしてみましょう。

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