近年、運動をする機会が減ったことから、子どもの体力が低下傾向にあるといわれています。また、子どもの運動能力を伸ばすには幼児期の遊びが重要で、特定のスポーツをするよりも公園での遊びのほうが効果的なのだそうです。そこで今回は、公園遊びのなかからすべり台に注目。遊びながら運動能力を伸ばす方法についてご紹介します。
幼児期からの外遊び運動が大切な理由
子どもの運動能力を伸ばすには、6歳ごろまでの幼児期に自由な外遊びを通して基本動作を身につけることが大切だといわれています。しかも、体の動きのパターンが偏りがちなスポーツよりも、さまざまな動きが必要になる公園遊びのほうが、運動回路を成長させる要素が大きいのだそうです。子どもの可能性を広げるためにも、幼児期の外遊びは欠かせません。
すべり台で身につく運動能力とは?
すべり台で遊びながら身につく基本的な運動能力を、段階ごとにご紹介します。
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すべり台の階段(はしご)を登る
すべり台の階段を登るためには、お尻の筋肉、握力、腕で体を引き寄せる力、足で1段ずつ体を持ち上げる力が必要です。特に地面を蹴る強さとなる足の筋力は、速く走るために欠かせません。すべり台の階段をしっかり登る脚力が、将来の運動能力に結びつくのです。
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すべり台をすべる
すべり台を上手にすべることで、背筋が伸びてお腹に力が入った姿勢を保つバランス感覚が身につきます。
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すべるスピードを楽しむ
すべり台遊びで一番楽しいのは、なんといってもすべり降りる瞬間です。そのスピードによる「楽しい」「怖い」といった興奮は神経回路を刺激し、脳の発達を促すそうです。何度も経験を重ねることでスピード調節を覚え、安全に対する感覚も養われていきます。
年齢に応じたすべり台との関わり方
すべり台は、幅広い年齢の子どもが楽しめる遊具です。たとえ、すべり台のてっぺんからすべることができなくても、段階を分けることで基本動作を鍛えることができます。3歳ぐらいまでは、すべり台の階段を何段か登っては降りる、すべり台の下のほうに乗せてすべらせてあげるといった遊びをするといいでしょう。
3歳を過ぎて友達と一緒に遊ぶようになると、すべり台の一連の流れを楽しむようになります。また、4~5歳になると単純にすべるだけでなく、遊びのなかにすべり台を取り入れる応用力を発揮するようにもなります。さらに、すべり台の基本動作以外にも「走る」「くぐる」といった動きが加わり、運動の幅が広がっていきます。
すべり台遊びで将来の運動能力を伸ばそう
子どもたちはすべり台遊びを通じて多くの刺激を受け、運動の基本動作を身につけていきます。将来的な運動能力や体力の土台づくりのために、たくさん外遊びをさせてあげましょう。